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稼働CMR数が過去最多|海外新興バイオファーマの参入拡大とCRA/CRO業界への波及を元CRAが解説

みなさんこんにちは!あじたまごです!

日本CSO協会の調査によると、2025年10月時点で稼働しているコントラクトMR(CMR)数は4,205人となり、前年から120人増加して過去最多を記録しました

全MR数に占めるCMRの割合(MRアウトソーシング率)も9.6%まで上昇し、業界が目指す10%の水準にさらに近づいています。

「CMR」「CSO」という言葉を初めて聞いた方も多いと思います。

この記事では、CMR・CSOという業界構造の基本から、今回のニュースの背景にある「海外新興バイオファーマの日本参入拡大」という動きを解説し、CRA(臨床開発モニター(CRA))・CRO(医薬品開発業務受託機関(CRO))業界を目指す方にとってこの流れが何を意味するかを、GPM(Global Project Manager)として外資系企業のプロジェクトに関わってきた立場からお伝えします。

この記事のポイント

  • 日本CSO協会の調査で、稼働CMR数が2025年10月時点で4,205人と過去最多を記録。MRアウトソーシング率も9.6%に上昇
  • CMRはCSO企業に雇用され製薬企業に常駐する形でMR業務を行う人材。CROとはCSOの扱う業務フェーズ(販売促進 vs 臨床開発)が異なる
  • 増加の背景には、海外新興バイオファーマがMR組織を持たずCMRを活用して日本市場に参入する動きの拡大がある
  • この「外資・新興企業の日本参入拡大」という流れは、同時期の製薬業界M&Aとも共通する構造的な変化
  • CMR需要の増加がそのままCRA/CRO求人増加に直結するとは断定できないが、同じ背景を持つ動きとして人材需要の波及が期待できる

稼働CMR数が過去最多に|日本CSO協会の最新調査データ

結論から言うと、2025年10月時点の調査で、稼働CMR数は4,205人と過去最多を更新し、MRアウトソーシング率も過去最高水準の9.6%まで上昇しました。

日本CSO協会の発表によれば、稼働CMR数は前年から120人増加しています。

全MR数に占めるCMRの割合であるMRアウトソーシング率は、前年比0.9ポイント上昇の9.6%となり、協会がかねてより目標に掲げてきた10%の水準にさらに近づいた形です。

増加の背景として、協会は2つの要因を挙げています。

1つは、製薬企業側が人員適正化策の一環としてCMRを戦略的に活用する動きが定着してきたこと。

もう1つは、MR数100人未満の小規模な海外新興バイオファーマによるCMR活用が増えていることです。

協会は「CMRへの需要は今後も続く」と見通しており、各CSO企業にとっては需要に応える人材確保が課題になっています。

そもそもCMR・CSOとは何か

結論から言うと、CMRは製薬企業に一定期間常駐してMR業務を行う人材で、CSOという専門会社に雇用されているのが特徴です。

CROとは業務フェーズが異なる別の業界です。

CMR(コントラクトMR)は、製薬企業と直接雇用契約を結ぶのではなく、CSO(Contract Sales Organization、医薬品販売業務受託機関)という会社に所属し、契約先の製薬企業に派遣される形でMR業務(医薬品の情報提供・営業活動)を行う人材です。

製薬企業にとっては、正社員MRを大量に採用・育成するコストをかけずに、必要な期間・規模でMR人員を確保できるというメリットがあります。

CRA・CRO業界に馴染みのある読者の方には、「CSOはCROの販売促進版」とイメージするとわかりやすいかもしれません。

CRO(医薬品開発業務受託機関)が治験・臨床開発というフェーズを製薬企業から受託するのに対し、CSOは承認後の販売促進・情報提供というフェーズを受託します。

同じ「業務委託」という構造を持ちながら、扱う業務のフェーズが異なる、別の業界だと理解しておくとよいでしょう。

あじたまごGPM@元CRA
あじたまごGPM@元CRA

CROとCSO、名前が似ていてよく混同されるのですが、「治験や臨床開発を手伝う会社」がCRO、「MRを派遣して販売促進を手伝う会社」がCSO、と覚えておくとすっきりします。私自身、業界に入りたての頃は区別がつかず戸惑った記憶があります。

なぜ今CMR需要が増えているのか|海外新興バイオファーマの日本参入拡大

結論から言うと、CMR需要の増加は、海外の新興バイオファーマが自前のMR組織を持たずに日本市場へ参入するケースが増えていることが大きな要因です。

小規模な海外新興バイオファーマは、日本法人を立ち上げたばかりの段階では、正社員MRを大量に採用して自前の営業組織を作るだけの体制的な余力がないことが少なくありません。

そこでCSO企業と契約し、CMRという形で必要な人数のMR人材を機動的に確保することで、限られたリソースの中で市場参入のスピードを確保しようとする動きが広がっています。

このような「外資・新興企業が日本市場に参入する際、自前の組織を一からつくるのではなく、外部の専門会社の力を借りて立ち上げる」という構造は、実は他の場面でも見られます。

例えばあゆみ製薬買収に代表される製薬業界のM&A・事業再編でも、外資・新興バイオファーマが日本国内に販売網を持つ既存企業を買収することで市場参入のスピードを確保するという、似た構造の動きを解説しました。

CMR需要の増加は、この「外資・新興企業の日本参入拡大」という大きな流れの、MR・営業領域における一つの表れだと捉えることができます。

この流れはCRA/CRO業界にどう波及するか

結論から言うと、CMR需要の増加がそのままCRA・CRO業界の求人増加に直結すると断定はできませんが、同じ「外資・新興企業の日本参入拡大」という背景を共有する動きである以上、人材需要の波及が期待できる場面はあると私は考えています。

海外新興バイオファーマが日本市場に参入する際に必要になるのは、MRだけではありません。

日本国内で治験を実施したり、承認申請を進めたりする過程では、CRA・臨床開発・薬事といった専門人材も必要になります。

私自身、GPMとして海外新興バイオファーマの日本進出プロジェクトに関わった経験がありますが、立ち上げ期の日本法人は限られた人員で複数の業務を回すことが多く、CRO・CSOといった外部の専門会社への業務委託を積極的に活用する傾向があります。

CMR需要が増えている今のタイミングは、CRA・CRO業界を目指す方にとっても、外資・新興企業の日本参入という追い風の中でキャリアを考えられる局面と言えるかもしれません。

CRO業界の年収相場や、直近のMR求人動向とあわせて確認しておくと、業界全体の人材需要の流れがより立体的に見えてくると思います。

正確な求人動向・採用計画は企業ごとに異なりますので、最終的な判断はご自身の状況に合わせて、業界動向に詳しいエージェントに確認しながら進めることをおすすめします。

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CMR・CSO業界とCRA転職についてよくある質問

CMRからCRAに転職することはできますか?

職種としての専門スキル(MR業務とモニタリング業務)は異なるため、未経験からの転職という位置づけになります。ただし、製薬業界の商流理解やコンプライアンス意識といった土台部分は評価される可能性があります。詳細は各企業・エージェントにご確認ください。

CSO業界とCRO業界、どちらの方が将来性がありますか?

どちらか一方が一律に有利とは言えません。CSOはMR・販売促進領域、CROは治験・臨床開発領域と、扱う業務のフェーズが異なります。ご自身がどちらの業務に関心があるかを軸に検討することをおすすめします。

海外新興バイオファーマの日本参入が増えると、CRA/CRO業界の求人は本当に増えますか?

一般的に、日本市場に新規参入する外資・新興企業は、臨床開発・薬事領域でも一定の人材需要が生じる傾向があります。ただし、具体的な採用計画は企業ごとの発表を確認する必要があり、確実に増えると断定はできません。

稼働CMR数過去最多とCRA/CRO業界への波及まとめ

  • 日本CSO協会の調査で、稼働CMR数が2025年10月時点で4,205人と過去最多を記録。MRアウトソーシング率も9.6%に上昇
  • CMRはCSO企業に雇用され製薬企業に常駐してMR業務を行う人材。CROとは業務フェーズ(販売促進 vs 臨床開発)が異なる
  • CMR増加の背景には、海外新興バイオファーマがMR組織を持たずCMRを活用して日本市場に参入する動きの拡大がある
  • この動きは、あゆみ製薬買収等の製薬業界M&Aとも共通する「外資・新興企業の日本参入拡大」という構造的な流れの一部
  • CMR需要の増加とCRA/CRO求人増加が直結するとは断定できないが、同じ背景を持つ動きとして波及が期待できる
  • 海外新興バイオファーマの日本法人立ち上げ期は、CRO・CSO等の外部専門会社への業務委託が積極的に活用される傾向がある
  • CRO業界の年収相場やMR求人動向とあわせて確認すると、業界全体の人材需要の流れが立体的に見えてくる
  • CMRからCRAへの転職は未経験からの転職という位置づけになるが、業界理解等の土台は評価される可能性がある
  • CSOとCROはどちらが有利という話ではなく、自分がどちらの業務に関心があるかで選ぶとよい
  • 正確な求人動向・採用計画は企業ごとに異なるため、業界動向に詳しいエージェントに相談しながら判断しよう

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