
みなさんこんにちは!あじたまごです!
「第一三共って国内では有名だけど、グローバルではどれくらいの存在感があるの?」「CRAや開発職としての年収・働き方はどうなの?」——抗体薬物複合体(ADC)技術を武器に世界的な大型提携を連発している第一三共について、こういったご相談をいただくことが増えています。
第一三共は、がん領域のADC技術プラットフォームを核に「エンハーツ」をはじめとする革新的医薬品を世界に展開する、日本発のグローバル製薬企業です。
医薬品医療機器総合機構(PMDA)の承認情報を見ても、国内発の技術が世界の薬事潮流を動かしている点は非常に興味深い動きです。
この記事では、元CRA・GPM(Global Project Manager)の視点から、第一三共の会社概要・年収・英語力要件・向き不向きを、一次情報と口コミの両面から公平に解説します。
アストラゼネカ・メルクという2つの外資系巨大企業と巨額のグローバル提携を結んでいるという、他の日系大手にはない特徴を押さえながら、転職判断の材料にしていただければと思います。
第一三共とはどんな会社?

第一三共は2005年、旧第一製薬と旧三共の合併により設立された、東証プライム上場の日系大手製薬企業です。
がん領域のADC(抗体薬物複合体)技術を軸に、世界の医療を動かす存在へと急成長しています。
会社概要と日本での立ち位置
第一三共の連結従業員数は約2万人規模(グループ全体では約1.9万人とも報告されています)。
第一三共公式サイトによれば、資本金500億円、2025年3月期の売上収益は1兆8,863億円(前期比17.8%増)・当期利益2,958億円(同47.3%増)と過去最高を記録しました。
同シリーズで扱った武田薬品工業がオンコロジー・希少疾患等5領域を幅広く展開するのに対し、第一三共はがん領域のADC技術に特化して世界的な存在感を高めているのが対照的な特徴です。
CRO業界を含めた製薬業界全体の年収水準を比較したい方は、CRO業界年収ランキングもあわせて参照してみてください。
エンハーツを軸にした巨額グローバル提携(情報利得)
私がこの記事で特に注目したいのが、第一三共の主力薬「エンハーツ」を軸にした巨額のグローバル提携です。
エンハーツは海外での開発・商業化について英アストラゼネカと提携しており、適応拡大の承認取得に伴い第一三共は開発マイルストーンとして1億7,500万ドル(約270億円)を受領しています(日本経済新聞)。
さらに、ダトポタマブデルクステカンを含む複数のADC製品について米メルクとも提携しており、契約一時金・販売マイルストーンを合わせると数十億ドル規模の資金が動く契約になっています(第一三共公式パートナリング情報)。
私がGPMとして外資系企業とやり取りしてきた経験から言うと、これほどの規模のグローバル提携を複数抱える会社は、開発職にとって国際共同治験・海外パートナーとの折衝機会が非常に多くなる環境だと考えられます。
「日本発の会社だから英語はそこまで必要ないのでは」と考える方もいますが、第一三共のようにアストラゼネカ・メルクという2つの巨大外資と同時に大型提携を進めている会社では、実務における英語対応力の重要性はむしろ外資系メーカーと同等かそれ以上と考えたほうが安全です。
社風・特徴
OpenWorkには2026年4月時点で331件の口コミが蓄積されており、組織体制・企業文化に関する評価は2.8〜4.8の幅で推移しています。
「組織の団結力・働きやすさ」を評価する声がある一方、「組織の縦系列化」「前例主義の企業文化」を課題として挙げる口コミも見られ、伝統的な日系大手らしい社風が色濃く残っている印象です。
第一三共のCRA・開発職に必要な英語力は?

第一三共の開発職では、公式なTOEIC足切りスコアの明確な基準は確認できていませんが(コーポレートスタッフ職ではTOEIC730点以上が望ましいとされています)、グローバルな仕事が多く英語論文の読解・英語でのメール業務が実務上発生するとされています。
開発職が英語を使う場面
アストラゼネカ・メルクという2つの巨大外資とのグローバル提携が進む第一三共では、開発職が英語を使う場面が今後さらに増えていくと考えられます。
- 国際共同治験のプロトコル・治験薬概要書(IB)など英語資料の読解
- アストラゼネカ・メルク等の提携先とのメール・Web会議でのやり取り
- グローバル本社・海外拠点との進捗報告・資料作成
英語力の目安と採用傾向
研究職・開発職に明確な公式TOEIC基準はありませんが、巨額のグローバル提携を複数抱える現状を踏まえると、実務で求められる英語力の水準は今後上昇していく可能性が高いと私は見ています。
CRAの英語力の伸ばし方についてはCRAに必要な英語力とキャリアに与える影響の記事も参考にしてください。
第一三共の開発職の年収・待遇は?
第一三共の職種別平均年収は、OpenWorkの集計によると研究開発職が最も高く1,054万円、続いてMR職895万円、開発職875万円という水準です。
OpenWork全体の平均年収は870万円で、医薬品・医療機器業界平均(718万円)より152万円高い水準にあります。
年収の目安(職種・年代別)
現時点で確認できている年収情報を整理すると、以下のとおりです(いずれも公式発表ではなく、OpenWork等の口コミ集計に基づく目安です)。
| 職種 | 平均年収(OpenWork集計) | 情報の性質 |
|---|---|---|
| 研究開発職 | 1,054万円 | 口コミ集計の目安 |
| MR職 | 895万円 | 口コミ集計の目安 |
| 開発職(CRA等) | 875万円 | 口コミ集計の目安 |
| 全社平均 | 870万円 | 口コミ集計の目安 |
年功序列色が強い給与制度のため「30代で年収1,000万円をほぼ確実に超える」という口コミも見られます。
同シリーズで扱った武田薬品工業(開発職1,044万円)と比較すると、第一三共の開発職年収はやや控えめですが、年次を重ねるごとの伸び幅が大きい傾向がある点が特徴です。
正確な年収は必ず面接・オファー面談で確認するようにしてください。
日系大手からグローバル外資系まで、CRA転職に精通したアドバイザーが条件交渉もサポートします
✓ CRA特化型エージェント ✓ 完全無料 ✓ 条件交渉サポートあり
給与制度・福利厚生
- 年功序列色が強く、若手でも毎年着実に昇給していく給与制度という口コミがあります
- 業績連動賞与の位置づけ等の詳細は非公開のため、面接・求人票での確認が必須です
- 「給料は高いが激務」という口コミもあり、頑張りが評価されやすい一方で業務負荷も相応にあるとされています
正直なところ、業績が過去最高を更新し続けている会社だけに、開発スピードやプロジェクト量も増加傾向にあると考えられます。
年収水準の高さだけでなく、業務量とのバランスも含めて検討することをおすすめします。
「給料は高いが激務」という口コミは、業績好調な会社にはよくある傾向です。第一三共のように複数の大型グローバル提携を同時に走らせている会社では、プロジェクト数・関係者数が多くなりやすいため、面接では配属予定部署の担当プロジェクト数や体制についても質問しておくと安心です。
第一三共のキャリアパスと向き・不向き
第一三共のようながん領域に強い会社でのCRA・開発職キャリアは、オンコロジー領域の専門性を深く積み上げられる点が最大の魅力です。
グローバル提携先との協業経験も、他社への転職時に強みとなります。
キャリアパスと成長機会
第一三共のキャリアパスは大きく2つのルートに分かれます。
第一は、がん領域・ADC技術という専門性を軸にした社内でのキャリア形成です。
世界的にも競争力のある技術領域での経験は、他社では得づらい専門知識として蓄積されます。
第二は、グローバル提携プロジェクトへの参画を通じた国際経験の獲得です。
アストラゼネカ・メルクとの提携プロジェクトに関わった経験は、外資系企業への転職でも高く評価されやすい傾向があります。
開発職としてキャリアを積み重ねた先に年収1,000万円クラスを目指すルートについては、CRAが年収1000万円を目指すことは可能かの記事も参考にしてください。
向いている人・向かない人
向いている人:
- がん領域・ADC技術という世界的にも競争力のある専門分野に強い関心がある
- 年功序列型の安定した昇給を重視しつつ、着実にキャリアを積みたい
- グローバル提携プロジェクトを通じた国際経験を積みたい
- 業績好調な会社で頑張りが評価される環境で働きたい
向かない人:
- 縦系列・前例主義的な組織文化に抵抗を感じやすい
- 「給料は高いが激務」という環境よりワークライフバランスを最優先したい
- 年功序列よりも実力主義的な評価制度を求めている
「世界的な競争力を持つ技術領域で、腰を据えてキャリアを積みたい」という人には第一三共は魅力的な選択肢だと思います。一方で伝統的な日系大手らしい組織文化も残っているため、体育会系的な縦の関係性や前例主義に馴染めるかどうかは、面接や情報収集の段階でよく確認しておくことをおすすめします。
第一三共への転職で登録すべきエージェント
第一三共のような大手製薬企業は求人数自体は多いものの、非公開求人や独自のコネクションを持つエージェントを活用できるかどうかが転職成功率を左右します。
転職活動の進め方や各エージェントの特徴はCRAが登録すべき転職におすすめのエージェントをご覧ください。
ハイクラス転職に強いビズリーチで、大手製薬企業の非公開求人を確認できます
✓ 完全無料 ✓ ハイクラス求人に強い ✓ ヘッドハンターからのスカウトあり
大手・高年収求人に強いパソナキャリアで非公開求人をチェックできます
✓ 完全無料 ✓ 大手製薬求人に強い ✓ 30秒で登録完了
第一三共に関するよくある質問
第一三共は激務ですか?
OpenWorkの口コミでは「給料は高いが激務」という声がある一方、組織の団結力・働きやすさを評価する声もあり、部署やプロジェクトによる差があると考えられます。特にグローバル提携プロジェクトに関わる部署では業務量が多くなりやすい傾向があるため、面接時に配属予定部署の具体的な業務量を質問することをおすすめします。
第一三共にCRA未経験から転職できますか?
開発職の中途採用は経験者中心である傾向が業界全体で一般的です。第一三共も日系大手として一定の経験を求める傾向があるため、未経験からの直接応募よりも、まずCROでCRAとしての経験を積んだうえで、第一三共のような大手メーカーへのステップアップを狙うルートの方が現実的といえるでしょう。
第一三共と武田薬品を比較するとどうですか?
武田薬品工業がオンコロジー・希少疾患・ニューロサイエンス等5領域を幅広く展開するグローバル企業であるのに対し、第一三共はがん領域のADC技術に特化して世界的な存在感を高めている点が対照的です。年収水準では武田薬品の開発職(1,044万円)がやや高い一方、第一三共は年功序列型で年次を重ねるごとの昇給幅が大きい傾向があります。
第一三共のグローバル提携は開発職のキャリアにどう影響しますか?
アストラゼネカ・メルクとの巨額提携が進む中、国際共同治験やグローバルパートナーとの折衝に関わる機会は今後も増えていくと考えられます。こうした経験は他の外資系企業への転職でも高く評価されやすい一方、実務における英語対応力の重要性も相対的に高まっていく可能性があります。